福岡東医療センターの前身は、昭和37年に3つの結核療養所を統合して発足した結核専門の医療機関です。そのような背景をもっていますので、当院が立地している場所は、玄海灘まで徒歩10分圏内で、病院の屋上からは、緑の松林とその向こうに広がる青い海のみえる、風光明媚な環境に位置しています。結核療養所からスタートした当院は、医療環境の変化に合わせて、「慢性疾患の高度専門病院」に舵を取り、その後、「急性期型病院」へと変貌してきました。
現在は一般病床379床、結核病床38床、重度心身障害児(者)病床120床、感染症病床12床を有し、全職員数は811名で、医師数は117名(専攻医17、研修医11を含む)。救命救急センター、災害拠点病院、地域医療支援病院、地域がん診療拠点病院、第1種・2種感染症指定医療機関等の指定をうけ、急性期医療とセーフティーネット医療(結核・重心)、さらに、特殊感染症やがん診療、災害診療にも対応できる、多様な機能をもった病院に発展してきました。
ここ2年は新型コロナ感染症が全国的に蔓延しその対応に苦慮していますが、当院は、感染症指定医療機関としてこれまで培ってきた感染対策のノウハウを生かしながら、多数の新型コロナ患者や発熱患者の診療を行っています。また、地域に向けて、感染予防対策や新型コロナ診療で得た知見を発信しています。
地域医療支援病院としても、24時間365日、「断らない医療」をモットーに、救急患者を受け入れ、がん診療、呼吸器、循環器、脳神経、消化器等、幅広い領域の疾患に対応し、不妊治療も行っています。地域に必要な病院となるように、職員一同、粉骨砕身努力していく所存ですので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
2022年5月吉日
福岡東医療センター 院長
中根 博