診療科紹介
血管外科は、動脈が拡張したり閉塞したりして起こる動脈瘤や閉塞性動脈硬化症、静脈の逆流防止弁が壊れて起こる下肢静脈瘤の診断・治療をカテーテルや手術で行う専門的な外科です。
動脈瘤は破裂して危険な状態になる前にカテーテル(現在は経皮)や開腹して人工血管で置換する両方の治療が可能です。閉塞性動脈硬化症は、下肢切断になる前にできる限り体に優しい治療法(カテーテル)や長期開存が期待できるバイパス手術の両方が行えます。
また、下肢静脈瘤に関しては、下肢に針を刺し、カテーテルでの治療が可能で、基本手術が終わった瞬間に静脈逆流は防止されます。
主な対象疾患
- 腹部大動脈瘤
- 基本的に無症状、腰痛、腹痛があれば破れかけている状態
- 閉塞性動脈硬化症
- 下肢の冷感、しびれ、歩くと腓腹部が痛くなり休むと改善する、安静時痛、潰瘍、壊疽などの症状を認める
- 下肢静脈瘤
- 下肢のだるさ、浮腫み、こむら返り、かゆみ、色素沈着、潰瘍などの症状を認める
診療案内
疾患別情報(得意とする専門分野)
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診療体制
診療方針
- 体に優しい治療や耐久性が期待できる手術治療など患者さんの全身状態にあった治療法を実践しています。
- 急性動脈閉塞症や腹部大動脈瘤破裂など緊急疾患が多いため、適切な治療時期を逃さず、迅速な医療を実践しています。
主な検査・設備
下肢動脈エコー、下肢静脈エコー、3DCT、血管造影装置(フィリップス社製 Allura Clarity FD10/10、シーメンス社製 Artis zee BA Twin)、シーメンス社製移動式C-arm 手術場血管造影装置
地域の医療機関の方へ
血管外科疾患は、急を要する緊急疾患が多いため、判断に迷ったら昼夜問わず遠慮なくご連絡ください。迅速に対応させて頂きます。
認定・指定施設
- 心臓血管外科専門医認定機構 認定修練施設(関連施設)
診療実績
主な血管外科手術症例の年次推移
手術名 | 2017 | 2018 | 2019 | 2020 | 2021 | 2022 |
---|---|---|---|---|---|---|
腹部・腸骨動脈瘤 切除再建 |
4 | 2 | 8 | 9 | 3 | 5 |
腹部・腸骨動脈瘤 ステントグラフト |
7 | 7 | 7 | 16 | 20 | 11 |
動脈閉塞症 バイパス |
8 | 8 | 17 | 9 | 24 | 18 |
静脈瘤 | 42 | 33 | 36 | 26 | 37 | 43 |
外来担当医表
受付 8:30~11:00
外来日以外でも、いつでも急患対応します。
スタッフと専門領域
※名前をクリックするとプロフィールが表示されます。
外科
松本 拓也 まつもと たくや
血管外科医長取得資格
- 日本心臓血管外科修練指導、日本外科学会指導医、日本脈管学会研修指導医、腹部大動脈ステントグラフト指導医、胸部大動脈ステントグラフト指導医、血管内レーザー焼灼術指導医、日本血管外科学会血管内治療認定医、Fellow of the American College of Surgeons、日本血管外科学会評議員、日本脈管学会評議員、日本心臓血管外科学会評議員、日本血管外科学会 臨床研究推進委員会委員
経歴
- 1994年3月
- 九州大学医学部卒業
- 1994年5月
- 九州大学医学部附属病院第二外科(研修医)
- 1995年4月
- 済生会唐津病院外科(研修医)
- 1996年4月
- 九州大学医学部附属病院第二外科(医員)
- 2000年8月
- 済生会唐津病院外科(医員)
- 2001年4月
- 米国ミネソタ Mayo clinic (Research Fellow)
- 2003年4月
- 九州大学医学部附属病院第二外科(医員)
- 2004年4月
- 九州大学病院消化器・総合外科(助手)
- 2005年4月
- 済生会福岡総合病院 外科(部長)
- 2006年9月
- 済生会唐津病院 外科(部長)
- 2009年4月
- 九州大学病院消化器・総合外科(助教)
- 2010年4月
- 川崎幸病院心臓血管外科(医員)
- 2011年4月
- 九州大学病院消化器・総合外科(助教)
- 2016年4月
- 九州大学病院消化器・総合外科(講師)
- 2017年4月
- 国際医療福祉大学 医学部血管外科(主任教授)
- 2020年4月
- 九州中央病院大動脈・血管センター長血管外科部長
- 2020年10月
- 福岡県済生会八幡総合病院血管外科(部長)
- 2021年4月
- 福岡東医療センター外科(医長)
趣味・特技
旅行、野球、温泉
ひと言
体に負担のかからない優しい治療を実践します。カテーテル治療、手術どちらも行います。