救急科

診療科紹介

救命救急センター(三次救急医療機関)として重篤患者(表1)を受け入れるのみならず、地域のニーズに応じて全ての救急搬送患者を受け入れており、応需率は概ね95%以上達成できております。(表2)また、地域外に関しても、救急搬送困難事例は可能な限りの受け入れを行っています。

診療体制

  1. 救急診療体制
    1)平日日勤帯は救急科専門医を軸にサポート医師1名、その他、各診療科へのコンサルトによる協力体制、JNP(診療看護師)による医師診療補助
    2)休日・時間外は5名の医師(救命救急センター、ICU、内科系、外科系、小児科)に研修医も加わった急患対応を行っております。
  2. 病院前救急診療体制
    救急救命士が行う特定行為の指示・指導・助言、事後検証や救急救命士の病院実習含めた日常的教育などの地域メディカルコントロール体制に協力するとともに、福岡県メディカルコントロール協議会、福岡地区メディカルコントロール協議会委員として福岡県内や地域全体の病院前救急診療体制の充実を図るとともに、救急救命士含めた消防職員を対象に講義・症例検討会などを開催しております。
  3. 院内外救急教育体制
    当院職員、近隣消防、医師会含めた近隣医療機関を対象に、救急プライマリケアカンファランス(3回/年)を当院にて定期的に開催、その他、テーマを決めて救急症例検討会を6回/年程度開催しております。
  4. 災害医療体制
    定期的な院内災害訓練、災害拠点病院として、日本DMAT・福岡県DMAT隊員の養成・育成・訓練、災害派遣、院内および近隣消防機関参加による大規模災害訓練を行うなど災害医療体制の充実も行っております。

検査・治療装置

1階 初療室(救急用CT、除染室あり)1階 救命救急センター 10床(専用)
1階 ICU 6床(兼用)
3階 東病棟 51床(兼用)

認定・指定施設

日本救急医学会認定救急科専門医指定施設
災害拠点病院
福岡県DMAT指定医療機関
臨床研修病院

地域の医療機関の方へ

福岡県内に救命救急センターは10病院あり、当院はその1つであり地域の健康と安全を守る“最後の砦”としての使命を担っており、急患の受け入れから診療、治療、ケアまでの全ての段階で最善を尽くします。専従医2名体制での診療範囲には限りはありますが、専門的な知識と経験を活かし、各診療科の協力・サポート体制のもと努力していきます。これからの更なる高齢化社会、独居世帯、老々介護、施設入所者の増加によりこれまでの様な救急医療体制の存続は危ぶまれております。地域の医療関係者の皆様との連携を大切にし、緊急の状況において円滑な情報共有と連携を実現するため努力してまいります。

診療実績

表1:救命救急センター重篤患者受け入れ数(4月~翌年3月)
 
項目 内訳 2020年度 2021年度 2022年度 2023年度
重篤患者数(厚生労働省基準) 672 656 685 858
疾病内訳病院外心停止 75 49 69 69
重症急性冠症候群 46 57 84 61
重症脳血管障害 32 33 39 51
重症外傷 210 201 169 200
重症消化管出血 52 38 41 54
敗血症 138 144 173 245
その他 119 134 110 178
表2:救急患者数の概要(4月~翌年3月)
  
項目 内訳 2020年度 2021年度 2022年度 2023年度
救急患者数 8806 9643 10693 10487
患者数内訳救急搬送件数 3732 3690 3767 4164
その他(Walk in等) 5074 5953 6926 6323
うち入院 2113 2189 3170 3143
診療科内訳脳血管内科 257 294 342 300
整形外科 305 266 249 314
消化器内科 235 263 471 477
呼吸器内科 229 259 375 443
感染症内科 100 259 281 137
循環器内科 219 201 303 280
救急科 257 199 214 255
腎臓内科 72 96 81 90
小児科 104 88 297 306
脳神経外科 66 83 80 94
269 181 477 447
救命救急センター新入院数 628 549 529 558

スタッフと専門領域

救急科

宇津 秀晃 うづ ひであき

救命救急センター長

専門分野

救急医学、外傷学、災害医療、航空医療、病院前救護

取得資格

日本専門医機構救急科専門医、日本航空医療学会認定指導者、麻酔科標榜医
臨床研修指導医、看護師特定行為研修指導者
日本救急医学会ICLSコースディレクター/ ICLS指導者養成WSディレクター
JPTECインストラクター・世話人、PEMECマスターインストラクター
J-MELS(日本母体救命システム普及協議会)インストラクター
日本DMAT隊員、統括DMAT、福岡県DMAT
福岡県災害医療コーディネーター
福岡県救急業務メディカルコントロール協議会委員
福岡地域救急業務メディカルコントロール協議会事後検証医
日本救急医学会九州地方会評議員、福岡救急医学会評議員

所属学会

日本救急医学会、日本臨床救急医学会、日本集中治療医学会、日本外傷学会、日本航空医療学会 など

救急科

小林 敦人 こばやし あつと

救急科専攻医

取得資格

JATEC、JPTEC、ACLSプロバイダー

所属学会

日本救急医学会、日本集中治療学会、日本外傷学会 など

ひと言

9月より当院に赴任して参りました救急科の小林でございます。まだまだ未熟者ですが、患者様のお役に立てるよう精一杯がんばりますのでよろしくお願いします。