乳がん検診のご案内
乳がんについて
近年、日本では乳がんの羅患率・死亡数ともに急激な増加傾向にあります。厚生労働省の人口動態統計によると、日本人女性の乳がんによる年間死亡数は年々増加し、乳がんによる死亡数は2004年に年間1万人を超えました。
現在、日本人女性の20人に1人が生涯で乳がんを発症すると言われています。
乳がんの原因
乳がんの発生原因は一つではなく、様々な因子が関係すると言われています。しかし、今までに行われた調査から、乳がんになるリスクが高くなる事柄として以下のような項目が挙げられます。
乳がんの主なリスク要因
- 40~50歳台である
- 初潮がはやく、閉経が遅い
- 母親、姉妹が乳がんになったことがある
- 出産の経験が少ない
- 肥満である
- 喫煙や飲酒が多い
- 高脂肪、高たんぱくの食事が多い
ただし、これらの危険因子に当てはまらなくても、乳がんになることもあります。つまり、現代の日本人女性は誰にでも乳がんになるリスクがあるのです。
早期発見の重要性
乳がんには様々な性格の細胞があり、他のがんに比べゆっくりと増殖するものが多いといわれていますが、中には急速に進行するものもあります。治療をせずに放っておけば周囲の組織に拡がり、リンパ節や骨、肺、肝臓などの他の臓器へ転移し、命を脅かすことになります。
乳がんは進行の程度に応じて大きく0期~Ⅳ期の5段階のステージに分類されますが、0期、Ⅰ期の早期の段階で発見されれば、その後の10年生存率は90%以上といわれており、早期発見がとても重要であることがわかります。
早期発見のために
乳がんの早期発見のためには、定期的に受ける検診と、自己検診の両方が重要となります。定期検診と、月1回の自己検診を心がけましょう。
月1回のセルフチェック
以下の項目をクリックすると詳細情報を開きます。
定期検診を受けましょう
自己検診も重要ですが、自己検診だけでは限界があります。40代以降は自己検診に加え、定期的に検診を受けることをおすすめします。
当院で受けられる乳がん検診について
当院では、乳がん検診(問診・視触診、マンモグラフィ検査、超音波検診)を実施しています。
問診・視触診
マンモグラフィ検査
マンモグラフィ検査とは、乳房専用のレントゲン撮影のことです。乳房を圧迫して、小さなしこりや乳がんの初期症状である「微細な石灰化」をうつし出し、早期に発見することができます。
超音波検診
乳房に超音波を当て、反射してくる波を画像化してその様子を診る検査です。乳房の上にゼリーをぬって、その上で超音波を出す機械を動かします。乳腺の密度が高くマンモグラフィでは発見しにくい若年者(20代~30代)の検査にも有効な場合があります。
そのまま放置しないで!
自分でしこりや異常を見つけた場合でも、乳腺症、乳腺炎、乳腺線維腺腫などの良性疾患の可能性も十分にあります。そのまま放置せず、早期発見のためにも、医療機関を受診しましょう。